自炊(本のデジタル化)、してますか?
だいぶ前に買った本の中には、日焼けして黄ばんでしまっているものもあるのではないでしょうか。
茶色くなった本は、ちゃんとスキャンできないことがあります。
スキャンがきれいにできていなかったことに、後になって気がつくときもあります。
こんな場合でも、きれいに修正することができます。
1.黄ばんだ本もあきらめなくて大丈夫
だいぶ以前に買った本。
縁も黄ばんでしまっているかなり古い本。
思い切って裁断し、電子書籍化しました。
ある日、懐かしく読んでみようとファイルを開いてみたら、ふち部分の紙の変色がそのまま写っている状態ですごく汚かった・・・
こんなこと、ありませんか。
自炊に慣れて、中身もろくに確認せずにどんどんやっていた頃のものにありがちですよね。
こんな感じで・・・
せっかくの本がこれでは台無し。
しかも・・・
元の本は、もう捨ててしまって手元にはない。
といったこともあります。
どうにかならないものか・・・
ということですが、
こんな場合でも、あきらめてはいけません。
試してみる方法はあります。
「Xnconvert」というソフトを使えばきれいに復活できます。
2.きれいにする前に必要なこと
使用するソフトは、『Xnconvert』。
フリーウェアです。
多形式に対応した画像変換&処理ソフトで、一括変換機能もあります。
「Xnconvert」のダウンロードはこちら
■「Xnconvert」を使う前に
「Xnconvert」はPDFファイルそのものの画質修正はできないようです。もともと変換ソフトですからね。
そこで、いったん「PDFをJPGに変換」しておきましょう。
「PDF-XChange Viewer」で取り出せます。
※「PDF-XChange Viewer」は、軽くて多機能なPDFビューワー(無料)ですが、JPG出力ができます。使っている方も多いのでは。
■「PDF-XChange Viewer」での手順
1.[ファイル] > [エクスポート] > [イメージへエクスポート] で設定画面が開きます。
2.「ページ範囲」は、「すべて」のままなら、全ページが出力されます。「ページ指定」もできます。
3.[エクスポート]を押すと、「ファイルの置換の確認」画面が出るので、[ファイル名を生成]を押します。
4.エクスポート完了。
(指定したフォルダにJPGファイルが出力されています)
※ 既にできているPDFをきれいにするのではなく、これから黄ばんだ本をスキャンするという場合は、いつものようにPDFにするのではなく「JPGで保存」しておくと、次の処理から始められますね。
3.「Xnconvert」できれいにしてみよう
■『Xnconvert』の設定
1.XnConvertを起動し、先ほど出力したJPGの入っている「フォルダごと」、ドラッグ&ドロップします。
2.「動作」タブを押して、[動作を追加>]から必要な処理を選んで調整します。
使うのは、
・レベル
・画像修整
・カラーバランス
あたりでしょうか。
黄ばみ取りには「レベル」が効果あります。
「白点」のスライダーは右から左へ移動させて汚れた部分を消し、「黒点」は左から右へ移動させて濃さを調節するといいです。
カラー画像の修正などは、「画像修整」「カラーバランス」が使えます。
このほか、「リサイズ」や「メタデータをクリア」も使う場合もあるでしょう。
設定は、本によっても違うし、このほかにも使える「動作」がたくさんありますので、いろいろやってみてください。
複数ファイル一括で適用されるので、カラーとモノクロは分けて設定をした方がいいです。
プレビュー画面は拡大・縮小もできるので、細部を確認しながら進められます。
3.ひと通り設定し終わったら、「出力」タブを押し、出力先のフォルダを指定しておきます。
4、右下にある[変換]を押します。
出力完了です。
4.読むためのフォーマットに戻しましょう
「PDF」
通常はこれでしょうね。OCR機能も使えますし。
「Nuance® Power PDF Standard」でできます。
最近のScanSnapユーザーならお持ちだと思いますので使いましょう。
「ZIP」(JPGを一つのファイルにする)
マンガなどはこちらでしょう。古いiPadなどでは、こちらのほうが動作が軽くなっていいです。
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茶色く黄ばんでしまっている本のほかにも、初めから紙自体に色がついている本でも、この方法で読みやすくできます。
本によって設定の値は違ってくるはずですので、いろいろ試してみてください。
ただし・・・
設定に凝りすぎると、本を読む目的を見失いますのでご注意を。